翻訳者になるには

フリーランスの翻訳者の場合、翻訳会社のトライアルを受けて受かると「登録翻訳者」になれる。「登録翻訳者」には翻訳会社から仕事の依頼がありそれぞれお仕事がスタートする。翻訳者にもいろいろと種類がありますが、フリーランス翻訳者の場合は個人事業として主に自宅で仕事をする人が多いと思います。開業に必要な資格などはありませんので、最低限として税務署に開業届を提出すると「翻訳者」になれる、というわけです(提出しておいた方がよい書類はほかにもあるので、詳しくはご自分で調べるか、税理士の先生にご相談ください)。しかし本当の意味で「翻訳者」を名乗るには、翻訳の仕事をしていないといけませんね。翻訳のお仕事は、翻訳会社から受注するのが一般的です。翻訳会社からお仕事を受注するには、「トライアル」という試験に合格しなければなりません。トライアルのほとんどは無償、つまり報酬をもらわずに翻訳します。分量は、英日翻訳で200~500ワードくらいが多いと思います。翻訳者の実力を正確に見極めたいという需要から、もう少し分量が多めのトライアルもあるかもしれません。応募する方法は2種類あり、1つはその翻訳者が日頃から募集している登録翻訳者の枠に応募する方法です。もう1つは、特定のクライアントの翻訳者枠に応募する方法です。翻訳会社のサイトなどに募集要項が掲載されています。前者の場合は、より一般的な内容のトライアルになっていて、「3~5種類くらいのジャンルから2つ選んで提出」といった方法もとられます。後者の場合、トライアルは1~2種類程度ですべての問題に答えて提出することが多いと思います。トライアルを送ってから返送するまでに厳格な制限時間を設けているケースがまれにありますが、ほとんどは3日~1週間程度で返送するという緩い納期設定です。トライアルは、応募資格を定めていることがほとんどです。「翻訳歴3年以上」「TOEIC800点以上または同等の英語力」のような条件や、クライアント固有のトライアルの場合は「○○業界での就業経験」といった指定もあります。これらの条件はあくまで目安なので、翻訳歴2年半でも、トライアル応募の際にお願いして「翻訳歴3年以上」のトライアルを受けさせてもらうと言うことは可能だと思います。これらの応募資格をもうけないと、応募が多すぎて翻訳会社の社内で対応しきれなくなります。そうした意味での条件なので、半年たりない、スコアが50点足りない、といった場合には個別に相談すると良いでしょう。肩書きや資格よりもトライアルの結果が非常に大事というわけです。もう一つ、募集の際のやり取りにも気をつけてください。あまりにも横柄・横暴な態度が見えると、トライアルに合格してもお仕事が来ないかもしれません。一般の企業採用や面接に比べれば、人柄やコミュニケーション能力の評価よりもトライアル結果が圧倒的に重視されますが、人柄やコミュニケーション能力がどうでもよいというわけではないのです。社会人としてある程度は常識的な対応ができる必要があります。クライアントに特化したトライアルに合格した場合は、すぐにお仕事が発生する可能性が高いと思います。はじめは少量ずつ、簡単なものから発注して様子を見ていくと思います。一般トライアルに合格した場合は、翻訳会社側で翻訳者の得意なジャンル、過去の経歴、社内の事情を鑑みて、1~2つ程度のクライアントのお仕事を少量ずつ依頼することから始めると思います。誤訳はしていないがクライアントの好みとは合わない、といった場合は依頼するクライアントを切り替えます。トライアルでは良い仕上がりだったが、実際の案件で誤訳が多いという場合は2回ほどで依頼を打ち切ることになるでしょう。まとめると・翻訳者になるには税務署に開業届などを提出する・翻訳のお仕事は、主に翻訳会社から受注する・翻訳スキルを証明するトライアルに合格する必要がある・トライアルは基本的に無償、返送までに特に紀元を定めないことが多い(3日~1週間程度)・クライアントを指定しない一般のトライアルと、特定のクライアントに特化したトライアルがある・応募資格が設定されているが、条件に少し満たない場合は相談しても良い・トライアルの結果が特に大事だが、社会人として普通の対応はできなくてはならない・クライアントに特化したトライアルに合格すれば、すぐにお仕事が発生する・一般のトライアルに合格すれば、得意なジャンルなどを考慮して少量ずつお仕事が発生する・クライアントとの相性が良くなければ、別のクライアントのお仕事に切り替える・トライアルで評価が良くても、実案件で誤訳が多ければお取引終了となる